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今回のブログでは、
前回のブログにてお伝えしたオストメイトの会の中では時間の都合上紹介しきれなかった
お悩み・工夫、また当日紹介させていただいたものも一部ご紹介いたします。
【お悩み①】入浴はシャワーが主になってしまった。湯船に入るいい方法がなにかありますか?
◆河合先生の回答
装具を濡れないようにするなら入浴シートを使用してください。
また、装具そのものは濡れても問題ありませんが、装具が濡れると面板の保護剤が溶けます。
溶けてもすぐには剥がれませんが、温度が下がり保護剤が乾くと溶けた部分が硬化、肌に刺激となることもあります。
保護剤の溶けを防ぐには、入浴時に面板のふちに沿ってテープを貼ります。
テープは防水でなくても大丈夫です。かぶれないものを使用してください。
◆オストメイトの方の工夫
・100円ショップで売っているクリップで装具を折り返して止めて、テープを周囲に貼って固定する。
お風呂から出たあとは、タオルを当ててベルトで固定し、水分を取っています。
・入浴用のシートを使用しています。
・補強テープ(ダンサックバリアエクステンダー・マイクロポアSやさしくはがせるシリコンテープ)を利用しています。
【お悩み②】外出時はどんなものを持っていけばいいでしょうか?
◆河合先生の回答
外出時には、簡単に交換できる用品を1組は用意しましょう。
(穴をあけた装具、剥離剤、ふき取りコットン、ごみ袋など。)
◆オストメイトの方の工夫
ノンアルコールのふき取りティッシュを常に持ち歩いています。
交換時に肌を拭くことができて便利です。
【お悩み③】外出先や旅行先にオストメイト用の御手洗いがあるか不安です。
◆河合先生の回答
オストメイト対応トイレの有無を載せているサイトがあります。
以下サイトで検索してみて下さい。
・オストメイトJP
・携帯オストメイトJP
【お悩み④】静かな場所でガスの音が鳴ってしまわないか緊張します。
◆河合先生の回答
ガスの音を消音してくれるカバー(※)などがあるので試してみたらいかがでしょうか?
(※)「防音パウチしずか」という商品があります。
【お悩み⑤】飛行機の搭乗時に気を付けることはありますか?
◆河合先生の回答
気圧の変化でパウチのバルーン化(パンパンに膨らんでしまうこと)が起きます。
こまめに袋の中のガスを抜いてください。
◆オストメイトの方の工夫
・飛行機搭乗時は搭乗前と到着直後に袋内を廃棄していた。気圧の関係もあるため、到着後に漏れがないかを確認。
旅行の日数分は替えの装具を持っていた。多めに持っていくだけでも気が楽になります。
【お悩み⑥】災害対策として何日分をそろえておけばいいですか?
◆河合先生の回答
状況によりどのくらいというのは難しいですが、少なくとも1週間程度は用意をしましょう。
古くならないようにローリングストック(※)をすることが必要です。
(※)少し多めに買い置きをしておき、「蓄える→使用期限の早いものから使用する→使用した分を補充する」を繰り返しながら、常に一定の量の必要物品を備蓄する方法のこと。
備蓄していた場所が被災して装具がない、ということも考えられるため、親戚の家など何か所かに分けて備蓄ができると理想的です。
装具の名称などがわからないとすぐに入手できないので、普段から自身の使用する装具の名称がわかるようにしておきましょう。
箱の名称部分を切って持っておく等してください。
◆オストメイトの方の工夫
・玄関にストーマ装具3ヶ月分置いてあります。
・リュックに1週間分と1ヶ月分用、2つに分けて置いてあります。
【お悩み⑦】接着面の変化なのか、以前に比べて染み出しが発生します。防止方法はありますか?
◆河合先生の回答
季節的な変化等(気温・湿度)で粘着力が変化することがあります。
一般的に体温で少しずつ粘度が増すように作られていますので、気温が下がっているような時期はいつもより長く装具を温めるように装着するとよいかもしれません。
腹壁の変化・ストーマの大きさの変化等でも安定性は変化するので、ストーマ外来などでご相談ください。
【お悩み⑧】宿泊先が布団なのですが、蓄尿バッグをどのように置けばよいか困っています。
◆河合先生の回答
マットレスや座布団などで床との差を10cmほど作れば問題ありません。
排出口の部分が床につかないよう、下にビニールなど敷くことをおすすめします。
【お悩み⑨】傍ストーマヘルニアとはなんですか?
◆河合先生の回答
ヘルニアとは、臓器が本来あるべき場所から体の組織が弱い部分や隙間を通って突出する病気の総称です。
ストーマ造設の際に、腸管を引き出すためにおなかに造った孔から、小腸や大腸などが脱出して、ストーマ周囲の皮膚が盛り上がった状態をいいます。
これは、ストーマ造設時におなかに開けた孔が大きすぎる場合や、体重増加・肥満・加齢などによって腹壁が脆くなった場合などに起こります。
【お悩み⑩】傍ストーマヘルニアの治療法は?
◆河合先生の回答
傍ストーマヘルニアでも、寝た状態になると脱出した腸管が容易に戻り、便秘や腹痛を伴わなければ緊急性はありません。医師の判断によって経過観察になることも多くあります。
保存的に治療することが多いのですが、外科的に手術を施す方法もあります。
ストーマは腹腔内から腹膜・筋層・皮下組織を通して皮膚面に出します。筋層(筋肉)は層になっており、加齢によって緩んでくるのでストーマが脱出しやすくなります。
腹腔鏡下手術でメッシュを腹腔内に置きヘルニア門をふさぐ方法などがあります。
いかがでしたでしょうか?
イベント時に限らず、何か不安なこと、ご相談等ございましたらぜひヤガミホームヘルセンターへお気軽にご相談ください。
電話窓口:YAGAMIコールセンター【ストーマ専用窓口】 0800-200-7772
対面窓口:ヤガミホームヘルスセンター相談窓口よりそうだん
また、相談窓口よりそうだん全拠点では、下記期間にイベントやブログでご紹介できなかったものも含め、今回皆さまからお寄せいただいたお悩みや工夫を掲示しております。
掲示期間:2024年12月3日(火)~2025年3月29日(土)
ぜひ足をお運びいただければ幸いです。
スタッフ一同、お待ちいたしております。
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