スタッフブログ

名古屋大学医学部保健学科 地域・在宅看護学実習の講義を実施しました

2025.11.07

11月に入り、ひんやりとした秋の冷気が感じられるようになりました。

皆さまいかがお過ごしでしょうか。

今年5月から7月にかけて、八神製作所本社(名古屋市中区)で

昨年に引き続き、名古屋大学医学部保健学科看護学専攻 地域・在宅看護学実習 講義を実施しました。

在宅療養生活を支えるための介護・福祉・医療機器とその支援を学び、

地域における継続支援と多職種連携の観点から看護師の役割について学ぶことを目的として

3回にわたり、計78名の看護学生の皆さまへ講義を行いました。

ヤガミホームヘルスセンタースタッフより、介護用品・福祉用具、ストーマ/アピアランスケア用品、そして今年は新たに在宅医療機器を加えた3部構成でお話しさせていただきました。

◆ストーマケア用品とアピアランスケア用品について

【ストーマ用品】

まず、各種ストーマ用装具、剥離剤等のサンプルをお一人ずつに配布して説明を行いました。

メーカー数や形状の違いの多さに驚かれたご様子でした。

実際に専用ハサミで装具をカットしていただき、その切りやすさに歓声があがりました。

その後、弊社作成の『オストメイトの方へ』というパンフレットをご覧いただきながら、給付制度について、申請方法から商品宅配までの流れをご説明しました。

注文に際しての病院、訪問看護ステーション、役所との連携事例をお話ししました。

【アピアランスケア用品】

アピアランスケア用品では、ブレストケア製品(乳房補正パッド/専用下着)のサンプルを

実際に手に取っていただき、その感触や重さなどを体感していただきました。

初めて知る製品に皆さま大変関心が高く、装着方法や種類の違い、補助金制度のことなど、多くの質問が挙がっていました。

会場には、ストーマ用アクセサリーなどを数多く展示しており、講義後には自由に見て触っていただきました。
「実習で見たことある!」
「触ってみたかった!」
「これはどういう時に使うものですか?」と強く関心を寄せられたご様子でした。

◆福祉用具、医療用品について

【ベッド(起居動作)】
人間が日常的に行う【起き上がる】【座る】【立ち上がる】といった一連の動作が「起居動作」であることをご説明しました。

<ベッド導入時に留意すべきポイント>
1.本人の能力
2.介護能力

3.住環境 

4.他の機器との関係 

5.今後の動向

これらについて、事例を通してお話ししました。

「背抜き」「かかと抜き」を実際に1人の学生さんに体験していただきました。

実際に体験することで
「健康な人は自分で体を動かして心地よい体勢に無意識に整えているが、自力で動けない方はそれができない」
「背抜きをしないとご本人はこんなに辛い思いをしているんだ」
と理解を深めていただけたご様子でした。

【骨盤臓器脱用サポーター】
フェミクッション・骨盤底サポーターの使用方法を説明し、実際に触っていただきました。
皆さまが見たことのない商品だったため、興味深くカタログで確かめながら、触れていらっしゃいました。

◆在宅医療に必要な機器の種類と使い方について

八神製作所の在宅医療機器レンタルの仕組みや、ご自宅での療養生活における機器の必要性について説明を行いました。機器の使用方法やレンタルまでの流れ、在宅酸素療法(HOT)や在宅成分栄養経管栄養法(HEN)に関する機器、診療報酬についてお話しました。

講義のあとは、実際に在宅医療機器の操作体験を行い、皆さま初めて手に取る機器を興味深く観察されて、使用方法の説明を真剣に聞いているご様子でした。

学生の皆さまからは後日、実習報告として、以下のような大変うれしい感想をいただきました。

>・同じ病気や病状でも生活環境や介護力によって使える器具は変わるため、患者一人ひとりに合わせて福祉用具を選定することで、自立度の向上や健康と安全を守る、生活を変えるなどの効果が得られるのだと学んだ。

>・特に印象的だったのは、ストーマ装具の種類が非常に多様である点である。造設部位による形状の違いに加え、生活スタイルや個人の嗜好に合わせて使い分けられるほど選択肢が広く、利用者がこれまでの生活をなるべく変えずに続けられるように工夫されていることがわかった。

>・PCAによる鎮痛薬の点滴投与について、安全性を確保するために鍵付きのバッグに収納され、点滴の設定やモニタリングがスマートフォンを使って管理できるシステムもあり、在宅における疼痛管理の可能性が大きく広がっていることを知った。

>・日々、療養者の近くにいる看護師が、皮膚や排泄の状況、体位などを細かく観察し、状況を的確に判断することが必要であると感じた。また、その情報を医師やリハビリ職、福祉用具専門相談員等と共有することで、それぞれの専門性を活かした視点から考えることができ、より適切な看護ケアや用具の選定が可能になると考えた。

先生からは、「実際の機器やストーマ装具等に触れながら学ぶ体験は、学生にとって貴重な経験であり、今後の実践に向けた具体的なイメージを持つことにもつながりました。」とお言葉を賜りました。

引き続き、介護用品・福祉用具サービスを通じて地域における継続支援と多職種連携の重要性を、看護・介護に関わる皆さまとともに、私たち自らも学ぶ場としてまいります。

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